〈 It / Es 〉thinks, in the abyss without human.

Transitional formulating of Thought into Thing in unconscious wholeness. Circuitization of〈 Thought thing 〉.

◆ CINEMA the 1970s

▶ 『 野生の叫び 』( 1972 : directed by ケン・アナキン ) を『 さらば、愛の言葉よ 』( 2014 : directed by ゴダール ) と共に哲学的に考える〈 2 〉

A. ケン・アナキンはこの作品の創造において、ジャック・ロンドンの方法論を無意識的に踏襲している。 動物の視線の先にある世界、彼らには見えているが人間には見えない世界、を 人間が動物を見る視線 と 動物が人間を見る視線 と交錯させる事によって浮か…

▶ 『 野生の叫び 』( 1972 : directed by ケン・アナキン ) を『 さらば、愛の言葉よ 』( 2014 : directed by ゴダール ) と共に哲学的に考える〈 1 〉

映画 『 野生の叫び ( The Call of the Wild ) 』 監督 ケン・アナキン ( Ken Annakin : 1914~2009 ) 公開 1972年 原作 『 野生の呼び声 ( The Call of the Wild ) 』( 1903 ) by ジャック・ロンドン ( Jack London : 1876~1913 ) 出演 チャールトン・ヘスト…

▶ サルヴァトーレ・サンぺーリの映画『 青い体験 』( 1973 ) を哲学的に考える

監督 サルヴァトーレ・サンぺーリ 公開 1973年 製作 シルヴィオ・クレメンテッリ 撮影 ヴィットリオ・ストラーロ 出演 ラウラ・アントネッリ ( アンジェラ 役 ) アレッサンドロ・モモ ( ニーノ 役 ) テューリ・フェッロ ( イニャツィオ 役 / ニーノ、エンツ…

▶ ピエロ・パオロ・パゾリーニの映画『 アッカトーネ 』( 1961 ) から『 ソドムの市 』( 1975 ) までの移行について哲学的に考える〈 2 〉

A. しかし、興味深いのは、このような "遺物 ( 排泄物 ) の生命回復" の試みは、この後の作品系列で、現代社会的なものの描写を通じて為されるのではなく、 より "過去的なもの / 神話的なもの" の描写を通じて為されていくという事です。 B. この事は何を意…

▶ ピエロ・パオロ・パゾリーニの映画『 アッカトーネ 』( 1961 ) から『 ソドムの市 』( 1975 ) までの移行について哲学的に考える〈 1 〉

監督 ピエロ・パオロ・パゾリーニ 公開 1961年 出演 フランコ・チッティ ( ヴィットリオ・"アッカトーネ"・カタルディ 役 ) フランカ・パスット ( ステラ 役 ) シルヴァーナ・コルシーニ ( マッダレーナ 役 ) 第1章 ネオレアリズム映画ではない 『 アッカト…

▶ 映画『 パピヨン 』( 1973 : directed by フランクリン・J・シャフナー ) を通じて人文学における "蝶" の形象について考える

映画 『 パピヨン ( papillion ) 』 監督 フランクリン・J・シャフナー ( 1920~1989 ) 公開 1973年 原作 アンリ・シャリエール ( Henri Charrière : 1906~1973 ) 脚本 ダルトン・トランボ ( Dalton Trumbo : 1905~1976 ) ロレンツォ・センプル・ジュニア ( L…

▶ 小沼 勝の映画『 濡れた壷 』( 1976 ) について哲学的に考える 

監督 小沼 勝 公開 1976年 脚本 宮下 教雄 出演 谷 ナオミ ( 田所亜紀 / 梅子の娘 ) 藤 ひろ子 ( 田所梅子 / 亜紀の母 ) 日野道夫 ( 田所英三郎 / 梅子の夫・亜紀の父 ) 井上 博一 ( 花松 / マネキン会社の社長 ) 田中 小実昌 ( 酔っ払い ) 1章 日活ロマン…

▶ ヤコペッティの『 大残酷 ( 1975 ) 』をヴォルテールの『 カンディード ( 1759 ) 』と共に哲学的に考える〈 4 〉

上記 ( 前回 ) の記事からの続き。 シークエンス 26. クネゴンダを再び探すために老人たちばかりが集まる村に来たカンディードとカカンボ。ここにいる老人たちは "フラワーチルドレンという平和と愛と非暴力の集団" だと説明されていますが、もちろんこれ…

▶ ヤコペッティの『 大残酷 ( 1975 ) 』をヴォルテールの『 カンディード ( 1759 ) 』と共に哲学的に考える〈 3 〉

上記 ( 前回 ) の記事からの続き。 シークエンス 18. アメリカにやって来たカンディード クネゴンダと再会したのも束の間、連れ去られたクネゴンダを追って、カンディードは元黒人奴隷のカカンボ ( 原作ではスペイン系の従僕 ) と共に、アメリカにやって来…

▶ ヤコペッティの『 大残酷 ( 1975 ) 』をヴォルテールの『 カンディード ( 1759 ) 』と共に哲学的に考える〈 2 〉

上記 ( 前回 ) の記事からの続き。 シークエンス 11. イラストボードと化した軍隊 ブルガリア ( *5 ) で軍隊に無理矢理入れさせられたカンディードだが、彼が本格的に参加する前に、ブルガリア軍は国籍不明の敵国 ( *6 ) に大敗してしまう。そんな事より…

▶ ヤコペッティの『 大残酷 ( 1975 ) 』をヴォルテールの『 カンディード ( 1759 ) 』と共に哲学的に考える 〈 1 〉

監督 グァルティエロ・ヤコペッティ 公開 1975 年 出演 クリストファー・ブラウン ( カンディード ) ミシェル・ミラー ( クネゴンダ ) ジャック・エルラン ( バングロス ) リチャード・ドンフィー ( カカンボ ) ホセ・クアリオ ( アッティラ ) かつて人気を…

▶ ベルナルド・ベルトルッチの映画『 暗殺のオペラ 』( 1970 )を哲学的に考える〈 4 〉

■ "真実を知りながら、秘密を守る" ( 126~127 ) 、"僕もこの陰謀劇の共犯者でしかないからだ" ( 128 ) 、と英雄の死に対し沈黙を守り、英雄の伝説を三人組と同様に守ろうと考えるアトス。もちろんアトスは、先に述べた父の死に至る経緯の真相に薄々気付きな…

▶ ベルナルド・ベルトルッチの映画『 暗殺のオペラ 』( 1970 )を哲学的に考える〈 3 〉

■ 父親はファシストの報復で殺された、という推理を一旦はしたアトスですが、父親が、劇場での『 リゴレット 』上演中に殺されたのと、ムッソリーニ暗殺計画の舞台が同じ劇場での『 リゴレット 』上演中であること ( アトスの父親は爆弾での暗殺を提案したが…

▶ ベルナルド・ベルトルッチの映画『 暗殺のオペラ 』( 1970 )を哲学的に考える〈 2 〉

■ ドライファの話を聞いたアトスだが、あまり興味がないのか、すぐに帰ろうとする ( 25~26. )。明らかに引き留めにかかるドライファ ( 26. のシーンの後で、彼女はわざとと気を失ったふりをしてアトスを心配させ帰りづらくしている )。暗殺事件での警察の捜…

▶ ベルナルド・ベルトルッチの映画『 暗殺のオペラ 』( 1970 )を哲学的に考える〈 1 〉

初めに。この記事は映画についての教養を手短に高めるものではありません。そのような短絡性はこの記事には皆無です。ここでの目的は、作品という対象を通じて、自分の思考を、より深く、より抽象的に、する事 です。一般的教養を手に入れることは、ある意味…

▶ アラン・ロブ=グリエの映画『 快楽の漸進的横滑り 』( 1974 )を哲学的に考える

初めに。この記事は映画についての教養を手短に高めるものではありません。そのような短絡性はこの記事には皆無です。ここでの目的は、作品という対象を通じて、自分の思考を、より深く、より抽象的に、する事 です。一般的教養を手に入れることは、ある意味…

▶ ウィリアム・フリードキンの映画『 恐怖の報酬 オリジナル完全版 』( 2018:日本公開 )を哲学的に考える

公開 2018年 ( オリジナル版は1977年 ) 監督 ウィリアム・フリードキン 出演 ロイ・シャイダー ( ジャッキー・スキャンロン "ドミンゲス" ) ブルーノ・クレメル ( ヴィクトル・マンソン "セラーノ" ) フランシスコ・ラバル ( ニーロ ) アミドゥ ( カッセム "…

▶ 映画『 地獄の黙示録 』( 1979 : directed by フランシス・フォード・コッポラ )を哲学的に考える

映画 『 地獄の黙示録 ( Apocalypse Now ) 』 監督 フランシス・フォード・コッポラ ( Francis Ford Coppola : 1939~ ) 公開 1979年 脚本 ジョン・ミリアス ( John Milius : 1944~ ) フランシス・フォード・コッポラ 出演 マーロン・ブランド ( Marlon Brand…

▶ アンドレイ・タルコフスキーの映画『 ストーカー 』( 1979 )を哲学的に考える

監督 : アンドレイ・タルコフスキー 公開 : 1979 年 脚本 : アルカジイ・ストルガツキー、ボリス・ストルガツキー 出演 : アレクサンドル・カイダノフスキー ( ストーカー ) : アリーサ・フレインドリフ ( ストーカーの妻 ) : アナトリー・ソリニ…

▶ ルイス・ブニュエルの映画 『 欲望のあいまいな対象 』( 1977 ) を哲学的に考える

初めに。この記事は映画についての教養を手短に高めるものではありません。そのような短絡性はこの記事には皆無です。ここでの目的は、作品という対象を通じて、自分の思考を、より深く、より抽象的に、する事 です。一般的教養を手に入れることは、ある意味…

▶ ベルナルド・ベルトルッチの映画『 暗殺の森 』 ( 1970 )を哲学的に考える

公開 1970 年 監督 ベルナルド・ベルトルッチ 出演 ジャン・ルイ・トランティニャン ( マルチェロ・クレリチ ) ドミニク・サンダ ( アンナ・クアドリ ) エンツォ・タラシオ ( ルカ・クアドリ教授 ) ステファリア・サンドレッリ ( ジュリア・クレリチ ) 1章 …

記憶に残したいカルト映画:シドニー・ポラックの『 ザ・ヤクザ 』( 1974年 )

監督 : シドニー・ポラック 公開 : 1974年 原案 : レナード・シュレイダー 脚本 : ポール・シュレイダー、 ロバート・タウン 製作総指揮 : 俊藤浩滋 出演 : 高倉健 ( 田中健 ) : ロバート・ミッチャム ( ハリー・キルマー ) : ブライアン・キース ( …

▶ ジョン・フリンの映画『 ローリングサンダー 』( 1977 )について考える

監督 : ジョン・フリン 脚本 : ポール・シュレイダー : ヘイウッド・グールド 公開 : 1977年 出演 : ウィリアム・ディヴェイン ( レーン少佐 ) : トミー・リー・ジョーンズ ( ジョニー伍長 ) : リンダ・へインズ ( リンダ・フォルシェ ) : ローラソ…

▶ アンドレイ・タルコフスキーの映画『 惑星ソラリス 』を哲学的に考える

ラース・フォン・トリアーの〈メランコリア〉によってオマージュを捧げられている本作品。ハリウッド的SF映画とは違う人間の内面に迫る心理的SF映画。精神分析的アプローチで考えて行きます。

ドン・シーゲルの映画『 アルカトラズからの脱出 』を哲学的に考える

公開:1979 年 監督:ドン・シーゲル 原作:J・キャンベル・ブルース 脚本:リチャード・タークル 出演:クリント・イーストウッド ( フランク・モリス ) :パトリック・マクグーハン ( 所長 ) :ポール・ベンジャミン ( イングリッシュ ) :ロバーツ・ブロ…

ジョン・カサヴェテスの映画『 こわれゆく女 』を哲学的に考える

監督 : ジョン・カサヴェテス 公開 : 1974年 出演 : ピーター・フォーク ( ニック・ロンゲッティ ) : ジーナ・ローランズ ( メイベル・ロンゲッティ ) : キャサリン・カサヴェテス ( マーガレット・ロンゲッティ ) 1. 日常を映画に昇華させるカサヴェ…