〈 It / Es 〉thinks, in the abyss without human.

Transitional formulating of Thought into Thing in unconscious wholeness. Circuitization of〈 Thought thing 〉.

Entries from 2023-01-01 to 1 year

▶ 映画『 秘密指令 』( directed by アンソニー・マン:1949 ) を哲学的に考える〈1〉

初めに。この記事は映画についての教養を手短に高めるものではありません。そのような短絡性はこの記事には皆無です。ここでの目的は、作品という対象を通じて、自分の思考を、より深く、より抽象的に、する事 です。一般的教養を手に入れることは、ある意味…

▶ パゾリーニの映画論『 ポエジーとしての映画 』について哲学的に考える〈 3 〉

A. パゾリーニが、メッツのようにパロールの映画ではなく、詩の映画について述べる時、そこで言われているのは、"話された言葉" の理解を巡っての散文性と詩の二極の解釈の違いというような言語学的定義に関するもの ( それはメッツの方の拘りでしかない ) …

▶ パゾリーニの映画論『 ポエジーとしての映画 』について哲学的に考える〈 2 〉

A. パゾリーニとメッツの 記号を巡る解釈の最大の相違点は、"映画的語り" をどう考えるかという点において現れる。メッツはここで映像が "書き言葉・書かれた文" と一見対応するかのような凡庸な言語学的映画解釈を避ける事は出来ている。むしろ映像は "話し…

▶ パゾリーニの映画論『 ポエジーとしての映画 』について哲学的に考える〈 1 〉

A. ピエル・パオロ・パゾリーニが1965年に映画論『 ポエジーとしての映画 ( Il cinema di poesia ) 』を発表した時、クリスチャン・メッツを初めとするアカデミックな言語学者兼映画理論家たちから、その言語学解釈の非厳密性を批判されるという事がありまし…

▶ 今月聴いた音楽 / Spiritual Beggars【 2023年3月 ② 】

『 Mantra III ( 1998 ) 』 by Spiritual Beggars [ Stoner Rock ] マイケル・アモット ( Michael Amott ) ギター クリスティアン・"スパイス"・ショーストランド ( Christian "Spice" Sjöstrand ) ヴォーカル / ベース ラドウィグ・ヴィット ( Ludwig Wit…

▶ 今月聴いた音楽 / CARCASS, BLACK STAR, Firebird【 2023年3月 ① 】

『 SWANSONG ( 1996 ) 』 by CARCASS [ Death & Roll ] ジェフ・ウォーカー ( Jeff Walker ) ヴォーカル / ベース ケン・オーウェン ( ken Owen ) ドラム ビル・スティア ( Bill Steer ) ギター カルロ・レガダス ( Carlo Regadas ) ギター ジェフ・ウォ…

▶ 映画『 ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド 』( 2019 : directed by クエンティン・タランティーノ ) を哲学的に考える

映画 『 ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド ( Once Upon a Time in Hollywood ) 』 監督 クエンティン・タランティーノ ( Quentin Tarantino : 1963~ ) 出演 レオナルド・ディカプリオ ( Leonardo DiCaprio : 1974~ ) リック・ダルトン ブラッド…

▶ ジョン・ウィリアム・ポリドリの小説『 吸血鬼ラスヴァン 』( 1819 ) について哲学的に考える〈2〉

上記の記事からの続き。 A. ポリドリは、ラスヴァン ( バイロン ) をそこに結びつけるに当たって、まず吸血鬼という 記号表現 / シニフィアン が固有名詞以上の普遍性 ( 時代や国を越えて広がる ) を持っている事を理解している。 吸血鬼という生き物である…

▶ ジョン・ウィリアム・ポリドリの小説『 吸血鬼ラスヴァン 』( 1819 ) について哲学的に考える〈1〉

「 吸血鬼ラスヴァン 」 『 吸血鬼ラスヴァン 英米古典吸血鬼小説傑作選 』所収 著者 ジョン・ウィリアム・ポリドリ / John William Poridori ( 1795~1821 ) 訳者 平戸懐古 発行者 東京創元社 ( 2022 ) A. 今日、吸血鬼小説といえば ブラム・ストーカー ( 18…

▶ メアリー・シェリーの小説『 フランケンシュタイン 』について哲学的に考える。ファミリー・ロマンスの此岸に現れる知性〈 2 〉。

A. メアリーは両親の著作に観念的に依拠していた。 この場合の 観念的 とは、たんに両親からの知的教育を受けた結果としての知的尊敬というだけの意味ではありません。 それはもっと人生における根源的なもの、すなわち、精神分析的意味での家族関係を支える…

▶ メアリー・シェリーの小説『 フランケンシュタイン 』について哲学的に考える。ファミリー・ロマンスの此岸に現れる知性〈 1 〉。

『 フランケンシュタイン 』 光文社古典新訳文庫 原題 『 FRANKENSTEIN ; OR, THE MODERN PROMETHEUS 』( 1831 ) 著者 メアリー・シェリー 訳者 小林章夫 2010年10月20日 初版第一刷発行 発行所 株式会社 光文社 A. 近年では、フランケンシュタインが怪物の…

▶ ジャコブ・ロゴザンスキーの『 我と肉 自我分析への序論 』について考える

著書 『 我と肉 自我分析への序論 』 著者 ジャコブ・ロゴザンスキー 訳者 松葉祥一 / 村岡鋼 / 本間義啓 発行所 月曜社 ( 2017 ) ■ フランスの哲学者、ジャコブ・ロゴザンスキーによる自我の論理を緻密に分析した『 我と肉 』という著作の全てをここで論じ…