▶ BOOKS 【 ロシア文学 】
Chapter 10 〈 日常 〉と〈 凡人 〉、そして普遍性 …… 1 ミシェル・ド・セルトーは、このような私たち大多数である無名の者を "凡人 ( homme ordinaire / オム・オルディネール )" として素敵な概念化を施してくれた。 彼は、誰でもあり、誰でもない、この…
前回記事からの続き ------------------------------- 第9章 〈 戦争 〉 と 〈 平和 〉 ② --------------------------------------------------------- ▨ イヴァーノフ=ラズームニクをして個人主義を放棄したと言わせしめたトルストイの論理とはいかなるも…
前回記事からの続き ----------------------------- 第8章 〈 戦争 〉 と 〈 平和 〉 ① ---------------------------------------------------------- ▨ "戦争と平和" と言うと、 多くの人はトルストイの 『 戦争と平和 ( 1864~69 ) 』 を思い浮かべるでし…
前回記事からの続き ----------------------------- 第7章 〈 戦争 〉 と 単独物としての 〈 人間 〉 --------------------------------------------------------------------------- ▨ 戦争の中でこそ生きる軍人と戦争を拒否する市民。ここで既に市民とい…
Chapter 6 戦士と平穏的市民 1 ここで再び、文化について考えることにしましょう。人間は文化を通じて、人間自身に対して最大限の暴力が加えられる政治的攻撃性を自己抑制する昇華を成し遂げている。他人との闘争・他人への攻撃、等の対他的暴力という自己…
Chapter 5 両極化された人間形象 1 ソルジェニーツィンの 『 収容所群島 』 とスターリニズムは暗黙の内に、 普遍的人間がこの世界には具体的には存在していない ( しかし抽象物としては存在する ) 事を証明してしまっている。 具体的に存在するのは、 人…
第3章 人間が人間に向き合うという暴力的関係性 ▨ ここで大切なのは、 人間が直接的に尊厳を持つとはいかなる "現実" であるのか誰も分からない という事です。 分からないからこそ人間は人間に対して未だ暴力を加え続けるのです、 国家政治体制内であれ、 …
作品 「 クレムリンへの手紙 」 原題 『 Letter to the Soviet leaders 』 著者 アレクサンドル・ソルジェニーツィン 訳者 江川卓 1974年9月20日 第1刷発行 発行所 新潮社 〈 目次 〉 クレムリンへの手紙 1 膝まずく西欧 p.12 2 中国との戦争 p.18 3 文明の…