Entries from 2018-06-15 to 1 day
上記 ( 前回 ) の記事からの続き。 a. このテーゼの内容を掘り下げる必要があるでしょう。手紙が彷徨うとはどういう事であるのか? 受取られても逃げ去るのはなぜなのか? それは手紙の行程そのものに関わる問題でもある。手紙は一体何処に向かうのか? 宛名…
上記 ( 前回 ) の記事からの続き。 a. 宛先における〈 死 〉・・・それは宛名人の〈 死 〉なのです。差出人が宛名を書く時、それは自分の言う事を聞いてもらう、あるいは受取ってもらう、受け入れてもらう為なのですが、それは同時にそうしてもらわねばなら…
上記 ( 前回 ) の記事からの続き。 a. 先に述べましたが、手紙の受取りが上手くいかない場合がありえるように象徴空間が十分に構造化されていないのであれば、事態はどうなるのでしょう。言語を媒介にした対人関係としての象徴空間においては、手紙という記…
a. エドガー・アラン・ポーの小説『 盗まれた手紙 』の読解から引き出した〈 手紙は宛先に必ず届く 〉という精神分析家ジャック・ラカンのテーゼとそれに対する〈 手紙は宛先に届かないこともありうる 〉という哲学者ジャック・デリダのアンチテーゼは、かつ…