〈 It / Es 〉thinks, in the abyss without human.

Transitional formulating of Thought into Thing in unconscious wholeness. Circuitization of〈 Thought thing 〉.

僕を楽しませてくれた映画『 007 カジノ ロワイヤル 』のオープニングをクリス・コーネルの死から再び見直した

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   長髪がトレードマークだった彼にしては珍しく短めの髪を立てている

 

 

f:id:mythink:20210503025937j:plain 2017年5月17日クリス・コーネル が自殺しました 享年52歳早過ぎる死ですね・・・。元々はサウンドガーデンオーディオスレイヴのバンドにおけるヴォーカルとして出発しましたが近年ではその歌唱力で1人のヴォーカリストとしてのパブリックイメージを確立していたと言っていいでしょう最近ではサウンドガーデンを再結成したりしましたがそこで彼がかつてバンドマンだったんだと知った若いファンもいるのではないでしょうか

 

 

f:id:mythink:20210503025937j:plain   そして彼のヴォーカリストとしてのイメージに大きく貢献したのが、『 007 カジノロワイヤル 』の主題歌 "You know My Name" ( 2006年 ) であった事は間違いないでしょう。『 007 カジノロワイヤル 』ダニエル・クレイグが初めて起用された新生ジェームズ・ボンドの第1作でありそのオープニングを飾るにふさわしい主題歌として、" You know My Name" は展開されるグラフィックアニメーションと共に、私達を楽しませてくれましたね

 

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 1.   007の孤独を歌い上げる " You Know My Name " f:id:mythink:20210320151713j:plain


f:id:mythink:20210503025937j:plain   " You know My Name ( 俺の名前は知っているはずだ ) " ・・・もちろんこの歌は007の孤独について歌われたものですが孤高という意味では007の主題歌を歌うのにクリス・コーネルほどの適任者はいなかったといえるでしょうというのも彼のキャリアを振り返った時に分かるのが特定のジャンルに安住するようなタイプの人間ではなかったつまり何かのジャンルに縛られないが故に音楽的には説明しにくい人間だったという事です普通は自分が売れたジャンルの音楽をずっと作らざるを得ないのですけどね生活のために・・・。でも彼はそんなタイプの人間ではなかった音楽界において自分の趣向にこだわった数少ない人間だったという訳です

 

f:id:mythink:20210503025937j:plain   例えばサウンドガーデン時代においてもグランジロックの祖として紹介されたりしますがそれはアルバム『 Superunknown (1994) 』の時期でありそれ以前の『 Badmotorfinger (1991) 』などはへヴィロック的に評価が高くアグレッシヴであったりする ( ちなみに、このアルバムのプロデュースは、パンテラでもお馴染みのテリー・デイトが担当している )

 

f:id:mythink:20210503025937j:plain   その後はオーディオスレイヴレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのメンバーと共にグランジを源泉とするオルタナティヴ・ロックをより洗練し簡素化させた方向 ( 結局の所、これは普遍的なロックに近づく事を意味するのだけど ) に向かうそしてソロアルバムを4枚出している事を考えれば彼が自分のその時々の音楽的嗜好 に忠実であった事が分かりますね

 

f:id:mythink:20210503025937j:plain   コレは悪く言えば一貫性がないとかいうことになるのかもしれませんがクリス・コーネルは自分の歌声が特定のジャンルではなくより普遍的なロックにおいてこそ生きる事を実感していったという事の結果なのでしょう

 

 

     

 

 

   007 カジノロワイヤルのオープニングクリス・コーネル " You Know My Name " と相俟ってカッコいいそれも007シリーズの中でも間違いなくカッコいい部類に入ると言っていいでしょう展開されるモーショングラフィックと歌詞のシリアスさの相乗効果が007の孤独を一層浮かび上がらせる

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f:id:mythink:20210503025937j:plain   メタリカのジェイムズ・ヘットフィールドはクリス・コーネルの死についてインタビューで答えている

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今回の一件で、誰しもが自分自身にある闇に出くわして、それに捕まってしまったような心地になってしまいかねないんだってことを気付かされたよ

  

そして、そうなってしまったらーー少なくとも俺は時々自分の闇の深さを思い知るんだけどさーー自分の闇の中に入ってしまったら、そこには自分を救ってくれる誰かがいることや、前にも乗り越えたことのある闇だってことに気が付くのは難しいんだよ。時には本当に自分を喪失してしまうことだってある。当然、俺には……クリス・コーネルが何に苦しんでいたかは分からない。けどさ、俺たちは誰しもが自分の闇を抱えているんだよ。お互いにチェックしないといけないんだ。お互いにチェックし合うんだよ。お互いが元気にやれてるか確認するんだ

  http://nme-jp.com/news/38395/ より

 

f:id:mythink:20210503025937j:plain   ジェイムズ・ヘットフィールド自身も過去のインタビューでドラッグ・アルコール依存症であった事がありそういうものに手を出してしまう弱さが自分の中にある事を語っているクリス・コーネルアルコール中毒であった時期があるそして何よりも昔から彼の周囲に死の影 がありそういった事に彼も気を配っていたであろうに残念な結果になってしまった事にはやるせなさを感じてしまう

 

 

f:id:mythink:20210503025937j:plain   最も有名な所では同じくグランジを代表するバンドニルヴァーナカート・コバーン によるショットガン自殺 ( 1994年 )これ以前には、マザー・ラヴ・ボーンのフロントマンだった アンドリュー・ウッド がヘロインのオーヴァードーズによる死亡 ( 1990年 )これまた同じグランジバンドのストーン・テンプル・パイロッツ スコット・ウェイランド が薬物中毒が一因である事によって死亡 ( 2015年 )

 

        ニルヴァーナ "Smells Like Teen Spirit"

  

 

                       マザー・ラヴ・ボーン "Stardog Champion"     

     

 

f:id:mythink:20210503025937j:plain   マザー・ラヴ・ボーンのアンドリュー・ウッド死後クリス・コーネルはマザー・ラヴ・ボーンのメンバーだったジェフ・アメンストーン・ゴッサードと共に追悼の意味で Temple of the Dog を結成当然マザー・ラヴ・ボーンをカバーしている

 

      Temple od the Dog "Stardog Champion ( Mother Love Bone cover )"

  

 

f:id:mythink:20210503025937j:plain   スコット・ウェイランド・・・素行に色々と問題のある人だったが声は好きだったな

      ストーン・テンプル・パイロッツ "Interstate Love Song"

  

 

 

f:id:mythink:20210503025937j:plain   キャット・スティーヴンスやニック・ドレイクなどフォーク・ロックの影響を受けるようになった事をインタビューで語っている

 http://rollingstonejapan.com/articles/detail/25094/1/1/1 を参照

 

                           キャット・スティーヴンス "Wild World"

  

 

       ニック・ドレイク "Day is Done"

  

 

 

 

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